史上最高だった平均気温の今年。パリで開かれた国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が閉幕した。
2020年以降の地球温暖化対策の法的文書となる「パリ協定」を採択した。ひとまず一歩前進、ということだろう。
196カ国・地域が参加する、新たな温暖化対策の法的枠組みとなり、NGOからは賛同の声が上がった。
「パリ協定」は世界の平均気温上昇を産業革命以前から2度未満に抑えることが合意され、さらに1・5度未満を努力目標にする。
今世紀の半ばには温室効果ガス排出の実質ゼロめざす。これができればすごい。
しかし、温暖化は慣性が働いて1・5度未満は絶望的だ。また現在の各国の削減目標を達成しても2・7度に到達すると予想されている。
その間にティッピングポイント(劇的変化点)を超えないことを望むばかりだ。
各国は5年ごとに目標を見直す機会を設定し、各国に国内対策を義務付け、継続的な対策強化を求めることになっている。これをさらに加速することだ。
今、人類の選択は、どの程度の気温上昇、それにともなう負荷を生態系、人類が許容するのか?にかかっている。選択権のない未来の人たちも、今の私たちが左右する。