サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

資本主義の終焉と歴史の危機

 水野和夫さんと言えば、三UFJ・M・スタンレー証券チーフエコノミストを経て内閣官房審議官などを歴任した人。
 そんな資本主義の経済学者が「資本主義が終わる」というような本を出したもんですから、つい買って読んでしましました。
 マルクス主義的な資本主義の終焉か?と思いきや、ちょっとちがいます。がしかし、なるほど、でもありました。
 水野氏の資本主義の定義は、「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」つまり、いわゆるフロンティアを広げることによっ「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していくシステム、と規定します。

資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)

資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)

 そしてグローバル資本主義により地理的市場も拡大し終え、「電子・金融空間」も、もう「周辺」がなくなって、資本増殖ができなくなってしまって、ついには資本主義が死んでしまうという考えです。
 なかなか面白い。何回かにわたって紹介します。