「サスティナビリティ」考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「戦争する国」づくりで変貌する熊本の自衛隊とオスプレイ

 今日は、オスプレイ問題を考える学習会がありました。
 資料も不足する、会場いっぱいの130人が参加されました。(主催:いのちネット熊本・熊本県平和委員会)
 私とって、たいへん勉強になる内容でした。 下記、タイトルのとおり、身近な熊本の自衛隊がこれからどんな活動を展開して行くことになるのか、自衛隊員もその家族も熊本県民も、よく知っておくべきことと思いまいした。
 動画は数日お待ちください。レジメだけ紹介しておきます。

戦争する国づくりで変貌する熊本の自衛隊オスプレイ
       日本共産党衆議院議員 塩川鉄也
             (党国会議員団オスプレイ配備反対闘争本部事務局長)
【1】「海外で戦争する国」づくりにノーを!
(1)集団的自衛権行使容認の閣議決定。「戦争する国」づくりの動き。
集団的自衛権とは、日本が武力攻撃を受けていなくても、他国が行う海外での戦争に日本が加担するということ。
「日本の存立や国民の権利が根底から覆される明白な危険」(「石油の供給不足」「日米関係に重大な影響」など)がある事態と政府が判断すれば、他国の行う戦争に参加できる。
●「戦争する国」づくりの地ならし。「国家安保戦略」「防衛大綱」、秘密保護法、教育制度改悪、メディア介入。武器輸出。日米防衛ガイドライン改定を踏まえた法改定作業。

(2)新「防衛大綱」・「中期防衛力整備計画(中期防)」で、熊本の自衛隊はどう変わるか。
陸自西部方面隊第8師団熊本・宮崎・鹿児島)は「機動師団」に改編。→資料①
 
 新「防衛大綱」「中期防」では、師団及び旅団の約半数を「島嶼部に対する攻撃を始めとする各種事態に即応し、実効的かつ機動的に対処しうるよう、高い機動力や警戒監視能力を備え、機動運用を基本」とする「機動師団、機動旅団」に改編する。第8師団も対象。                      
「機動師団、機動旅団」には「航空機等での輸送に適した機動戦闘車(装輪の戦車:筆者注)を導入し、各種事態に即応する即応機動連隊を新編する」(中期防)。「即応機動連隊」は、独立した戦闘を可能にする諸職種をパッケージ化して、機動戦闘車や迫撃砲などの装備品とともに、C22輸送機で目的地に輸送できるようにする。    
●日本版海兵隊水陸機動団」を創設。その輸送部隊として、佐賀空港オスプレイとともに、高遊原分屯地(熊本空港)のCH47輸送ヘリを活用する可能性。
 「水陸機動団」の母体となる西部方面普通科連隊の訓練で、輸送の担い手の一つが陸自CH47。高遊原分屯地(熊本空港)の西部方面ヘリコプター隊に所属するCH47も参加。今後「水陸機動団」の輸送部隊として運用される可能性がある。       →資料②
 

●「離島防衛」を口実にした自衛隊強化は、「海外で戦争する国」づくりに呼応した海外派兵型の部隊・装備の強化を図るものであり、他国との軍事的緊張を高め、軍事対軍事の悪循環をまねくものでしかない。
 (安達メモ−結局、熊本の第8師団の自衛隊員が米国がすすめる戦争を共同で行う部隊に変身するということ。イラストの自衛隊は水陸両用の車で、砂浜などを想定した上陸であり、岩だらけの尖閣諸島には上陸できない。海兵隊と同じよう部隊としての訓練になると言うことは、やがて集団的自衛権行使の名で熊本の部隊が、日本が攻撃されてもいない他国に武力行使することになりかねない)
(3)「海外で戦争する国」づくりを許すな。
集団的自衛権反対の世論と運動の広がり。沖縄の辺野古新基地押しつけに県民の怒り。
集団的自衛権行使容認の閣議決定は撤回を。具体化の法整備は中止を。

【2】熊本県における米軍機飛行の実態(1)防衛省資料に見る米軍機の飛行実態 熊本県全域が米軍機の飛行エリア
「米軍機の飛行に係る苦情受付状況表」       →資料③④⑤⑥
「九州地方の米軍機飛行の実態」          →資料⑦
「九州で発生した米軍機の飛行による損害賠償事案」 →資料⑧

(2)米軍機飛行の特徴               →資料⑨
①「イエロールート」。米海軍と海兵隊の低空飛行訓練ルート。 
熊本県周辺の「イエロールート」ポイントは、日向神ダム(福岡県八女市)−阿蘇山−緑川ダム−市房ダム。

②九州に謎の訓練飛行ルート。
鹿児島県薩摩半島及び大分県臼杵市豊後大野市竹田市にかけて、米軍プロペラ機の目撃事例が多数ある。イエロールートとは異なる場所。
ズムワルト米国大使館主席公使は、鹿児島県内で目撃される米軍機の低空飛行に関し「沖縄県民の負担軽減のために進められている米軍訓練の本土移転の一つ」「空軍と海兵隊が九州のいろいろな場所で訓練している」(「南日本新聞」2009年12月15日)と述べている。
米空軍嘉手納基地のMC130特殊作戦機や米海兵隊のKC130空中給油機の訓練ルートの可能性がある。熊本県内においても、このルートが設定されている可能性あり。

③米軍機の民間空港使用 「熊本空港・天草空港への米軍機着陸回数」 →資料⑩
民間空港も米軍利用が進んでいる。

【3】危険なオスプレイの配備・訓練(1)米海兵隊MV22オスプレイとは。
①他国への殴り込み部隊である米海兵隊の「侵略力」を強化するために配備されたもの。「日本防衛」や領土問題とは無縁。
②事故を繰り返す欠陥機。死者38人。軍事機能を優先して安全を犠牲。  →資料⑪
・転換モードで事故の発生が多い。
・オートローテーションが機能しない。元川崎重工業ヘリコプター設計部長「V-22はオートローテーション降下には入れるが、沈下速度が大きすぎて安全な着陸ができない」。
低周波騒音被害。めまいや頭痛。牛が死産、早産。
オスプレイに関する政府説明は「詭弁」
「安全に配慮」? →沖縄では日米合同委員会合意事項の違反飛行が常態化。
「本土訓練移転で沖縄の負担軽減」? →「低空飛行訓練」「空中給油訓練」など、沖縄ではできない訓練を本土で実施。そもそも沖縄では追加配備(12機→24機)で負担倍増。さらに米本土からオスプレイが飛来し、訓練。沖縄の負担は増えるだけ。
「災害救助や急患搬送のため」? →高知沖「防災訓練」では、艦船から敵地強襲のヘリボーン訓練想定。下降気流の強いオスプレイは救難活動に不向き。オスプレイを購入するくらいなら、減らし続けた消防・防災予算を増やすべき。

(2)MV-22オスプレイの配備・訓練の計画と現状
①沖縄における米海兵隊MV22オスプレイの配備、訓練の実態
 沖縄では、「世界一危険」な普天間基地周辺で、人口密集地や学校、病院の上空を飛行し、中部の訓練場、北部訓練場、伊江島で頻繁なオスプレイの訓練が繰り返されるなど、日米合意違反の横暴勝手に、島ぐるみの反対運動が広がっている。

②本土におけるオスプレイ訓練の実施、拡大計画
米軍「環境レビュー」では、本土の岩国基地とキャンプ富士でのMV22オスプレイの訓練計画を記載。6か所(ブラウンを除く)の低空飛行訓練ルートの活用も。
 日米安全保障協議委員会(2+2)の共同発表(2013年10月3日)で「オスプレイの沖縄における駐留及び訓練の時間を削減する、日本本土及び地域におけるさまざまな運用への参加」が明記された。「低空飛行訓練」「空中給油訓練」「後方支援訓練」に加えて、「人道支援・災害救援訓練」や「日米共同訓練、多国間共同訓練」で、オスプレイ活用を決定。
 昨年末、仲井真沖縄県知事辺野古埋立てを承認した際に「普天間基地の5年以内の運用停止」を求め、安倍首相は「全力を尽くす」と応じた。また「オスプレイ訓練の約半分を沖縄県外で行えるよう、本土に所在する複数の演習場・飛行場で訓練を行う」と発言。
 防衛省「沖縄基地負担軽減推進委員会」は、オスプレイ沖縄県外での訓練等の推進を図るとして、格納庫や給油施設などの「訓練基盤・拠点」を本土の自衛隊の演習場等に整備するため、全国各地の調査を実施している。
 この間、岩国基地やキャンプ富士をはじめとして全国でのオスプレイ飛来、訓練が拡大。

(3)熊本県におけるオスプレイ配備、訓練の三つの可能性
①米海兵隊MV22オスプレイの訓練先となる可能性。 
「北海道・岩手・群馬・滋賀・熊本 オスプレイ訓練5候補地」(『産経』7月29日付)。大矢野原演習場が米海兵隊オスプレイの訓練移転先として取りざたされている。
沖縄の県道104号越え実弾射撃訓練の本土移転は、全国5か所の大演習場で実施。これに次ぐ規模の演習場がオスプレイ訓練場所の対象に。格納庫や給油施設などを大矢野原演習場に整備することも。米オスプレイの恒常的な訓練場となる可能性がある。 →資料⑫
すでに自衛隊施設の米軍基地化がすすんでいる。米軍による自衛隊施設・区域の共同使用(日米地位協定第2条4項(b)に基づく米軍への提供施設・区域)は以下の通り。
大矢野原演習場(1622ha、1998年10月〜)日米共同訓練は4回実施
北熊本駐屯地(2ha、2000年9月〜)日米共同方面隊指揮所演習で1回使用
健軍駐屯地(4ha、2002年11月〜)日米共同方面隊指揮所演習で2回使用

自衛隊MV22オスプレイの訓練先となる可能性。     →資料⑬
7月、防衛省佐賀県等に対して、佐賀空港佐賀市)への自衛隊オスプレイ17機の配備について要請。また目達原駐屯地(佐賀県)のヘリ約50機を移駐するとしている。さらに防衛省は、米海兵隊オスプレイ佐賀空港利用も働きかけた。
佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備となれば、高遊原分屯地、大矢野原演習場及び九州地方の陸自低空飛行訓練空域で、オスプレイ訓練が行われる可能性。

③米空軍CV22オスプレイの訓練先となる可能性。
CV22オスプレイについて、米空軍は今年中に北東アジアへの配備場所を発表し、来年にも配備するとしている。その候補地として嘉手納基地と横田基地が挙がっている。米空軍が運用するCV22オスプレイは同じく米空軍が運用するMC130特殊作戦機(嘉手納基地所属)と同様の訓練を行う可能性がある。熊本県内も該当する可能性のある九州地方の米軍輸送機訓練飛行ルートをCV22オスプレイが飛行する可能性がある。

【4】オスプレイ、米軍機訓練飛行の中止を求める運動を前進させよう
(1)米軍機飛行の監視行動、情報開示を求める自治体の取り組みが広がっている。
オスプレイ配備・訓練中止を求める意見書採択 214議会(2013年10月末時点)
②23県で、住民からの情報収集など米軍機飛行の監視行動を実施(2013年3月時点)。
自治体による騒音測定器の設置。    →資料⑭
自治体による米軍機訓練飛行に関する事前連絡要求。

(2)住民運動の果たす役割について。
①一致点での共同の運動が広がる可能性。
 空の安全を守る立場から ドクターヘリ、防災ヘリ、スカイスポーツ
 低空飛行の被害をなくす立場から 騒音被害、墜落の危険性
住民運動の役割。
・監視行動の先頭に。 
自治体の取り組みを促す。
・「植民地型」の米軍訓練の横暴を明らかにする。

終わりに
「熊本にも沖縄にもオスプレイはいらない」の声を上げていこう。沖縄県知事選勝利を。
安倍内閣打倒の国民的大運動を広げよう。