サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「海軍にはもう艦はないのか」-特攻

  昨日につづき、雑誌「歴史人」から戦艦大和の話です。
 1945年、3月の東京大空襲で10万人が亡くなって焼け野原になった首都。日本の敗戦は必至という時期になのに降伏の決断もしない天皇
 4月には悲惨な犠牲を強いた沖縄戦が始まった。
航空機の特攻隊が多大な犠牲の割には、たいした戦果も上げていないのに、「海軍にはもう艦はないのか、海上部隊はないのか」と尋ねた。
 最高司令官の天皇の言葉(御下問)です。それで戦艦大和が片道の燃料だけを積んで沖縄の浜辺に乗り上げて、最後まで大砲を撃ちつくすと言う「大和特攻」作戦が行われた。
 「一億総特攻のさきがけになってもらいたい」と参謀。

 制空権も制海権も奪われて、自殺行為も甚だしい。
 案の定、瀬戸内海を出たとたんに米潜水艦に見つけられ、追跡され、待ち伏せを食らって鹿児島沖であえなく撃沈された。
 命令した人は、船に乗らないからいいだろうが、大和の乗組員2740人、その他の艦船もあわせると3721人の若い命が奪われた。どんなに無念の思いだっただろうか。もちろん大和が沈んだことなど秘密だった。最後には神風が吹くと信じさせられて必要のないたくさんの犠牲を生んだ。
  そんな無残な最後だった戦艦大和には、似つかない豪華さあったようだ。
 巨大さは大砲だけではなかったようだ。戦艦大和は「大和ホテル」と揶揄された。
 山本五十六など将校たちは、軍楽隊が奏でる中でワインやシャンパン、洋食のフルコースで楽しんだようだ。
 動機・設計から最期まで、愚かの一言です。
 若い命を海の泡のごとく犠牲にした。
 現在にもつらなる空気です。