サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

リンカーンと安倍総理

 昨夜9時頃からカミさんと映画「リンカーン」を観に行きました。
 偶然にも、安倍総理も昨日リンカーンを観たそうです。
 さて彼はスピルバーグ監督から何を学んだのでしょうか?
 合衆国憲法修正第13条を、下院でとおして成立させようと、多数派工作を展開するリンカーン。その信念、言葉、政治手腕が見事に描かれていました。
 安倍総理もこの部分には、感銘を受けただろう。そして、思い描いたのは、日本国憲法第96条改定の、国会発議だったのではないだろうか?
 同じ憲法改正でも大違いだ。修正第13条は成立し、現在のアメリア受け継がれ社会に脈々と生きている。
 安倍総理が96条の改憲をし、自民党の改憲草案を実現しようとするのは、修正第13条を改定し、なくすようなものだ。
 つまりアメリカで奴隷制を復活させようするに等しい。
 リンカーンが寄り添ったものは、弱者、民衆。だが安倍総理は、権力と強者の側に立ち、戦前の日本に郷愁を覚え、過去に引き戻そうとしている。
 人民の、人民による、人民のための政治−これをひっくり返そうと言うのが安倍総理だ。
 自民・公明・維新・みんな・民主の大半の改憲議席は、圧倒的で暗雲が立ち込め不安になる。
 でも、リンカーンの格言にいいものを見つけた。私の性格では、なかなかできそうもない事、でも挑戦しようと思う。

そのことはできる、それをやる、と決断せよ。
それからその方法を見つけるのだ。

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スピルバーグのコメント−安倍総理は肝に命じてほしい

「リンカーン」予告編


共産党志位さんの「綱領教室」の赤旗記事から、リンカーンマルクスの交流を紹介します>
 志位さんは、マルクスリンカーンが歴史的に重なる時代に生きたことを、ホワイトボードに書いた略年表で示しながら講義を進めました。
 リンカーンは、1861年〜65年のアメリカ大統領で、南北戦争をたたかい、その最中に奴隷解放宣言を出しました。
 そのリンカーンが、64年の大統領選で再選された際、マルクスは国際労働者協会(インタナショナル)の委託を受けて祝辞を送り、「一つの偉大な民主共和国の思想がはじめて生まれた土地」としてアメリカを民主主義の発祥の地と特徴づけました。リンカーンマルクスに返書を書き、「新たな励ましとして、努力を続ける」と伝えました。
 うなずきながらメモを取っていた受講生が、いっせいに顔をあげたのは、志位さんが「最近になって、この交流は偶然のものでなく、興味深い背景があったことを知りました」とのべて、一冊の本を取り出したときです。今年、アメリカで出版された『“S”で始まる言葉――アメリカの伝統としての社会主義小史』です。
 志位さんは、この本のページをめくりながら、リンカーンは、マルクス・エンゲルスが1851年から62年にかけて多数の政治論評を寄稿していた新聞「ニューヨーク・トリビューン」の熱心な読者だったことを紹介すると、「ほーっ」と驚きの声があがりました。
 同書では、リンカーンが、大統領に就任する前のイリノイ州での「トリビューン」の最も熱心な読者だったこと、「未来の大統領は、『トリビューン』とその最も有名な欧州通信(マルクスの論説のこと)を熟読することで、遠隔地の分裂(ヨーロッパの階級対立)と国内の出来事を関連づけて考察していたことは疑いない」と書いています。
 志位さんは続けます。
 ――1848年のヨーロッパ革命ののちにアメリカに逃れてきた、マルクスの友人も含むドイツの多くの革命家が南北戦争に参加し、重要な役割を担った。
 ――マルクスは、南北戦争が「連邦存続」の戦争から「奴隷制廃止」戦争に発展せざるを得ないと予見したが、事実はその通りにすすんだ。
 ――リンカーンは、就任後初の一般教書演説で「労働は資本に優越し、より高位に位置づけられるにふさわしい」とのべ、南北戦争奴隷解放だけでなく「労働者の権利のための戦争」であると語った。
 「20世紀に入ってアメリカは帝国主義の道を歩むことになりましたが、科学的社会主義の創設者の一人と、アメリカ共和党の創設者が、大西洋をはさんでこうした絆で結ばれていたことは、興味深いことではないでしょうか」
 さらに志位さんは、昨年の米バーモント州訪問で、今も草の根に息づく民主主義の歴史の深さを感じたことにも触れ、「将来、友好条約を結ぶ相手として、アメリカという国をまるごと知ることが大切だと思います。今のような支配、従属をやめれば、真の友好関係がどんなにか広がることでしょう」と実感を込めて語りました。