サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

EHM③コーポレートクラシーのパナマ侵略

  パーキンス氏は、運河があるパナマについて書いている。
私の記憶で思い出すのは、麻薬密輸問題でノリエガ将軍が米国で起訴され、米軍がパナマに侵攻して市民が数千人も死んだと言うニュースだ。麻薬撲滅を理由に、57000人もの米陸海空軍を投入、ステルス爆撃機など最新兵器が試された。1989暮れの事。
 パーキンス氏によれば、これはEHMが失敗し、ジャッカル(暗殺)も失敗し、最後に軍のお出ましだったと説明する。イラク戦争フセイン大統領も同じ事だと。
 共通しているのは、どちらの人物もCIAに操られていた事。そして、コーポレートクラシーの権益目的は、イラク石油パナマ運河だった。
 知らなかったがパナマのオマル・トリホリ大統領が、小型の飛行機事故で死んだ。52才だった。どうやらジャッカルが飛行機に仕掛けた爆弾が成功しらたらしい。
 なぜトリホリ大統領は殺されたのか?
 トリホリ大統領パナマ運河の主権を主張して1977年に、カーター米大統領と新運河条約を結んだ。1979年に2つの条約は発効した。
 1999年12月31日までに、アメリカ合衆国が運河の運営・維持・防衛を行うことを規定し、アメリカ合衆国は返還まで通航料収入の一部をパナマに支払うことになった。運河中立条約は、すべての国家に運河通航権があるとしながらも、パナマ及びアメリカ合衆国が運河中立維持のため運河の防衛にあたると規定している。
 これに激怒したコーポレートクラシーがトリホリ大統領を殺害し、さらにはノリエガ逮捕を理由にしたパナマ侵略、権益取り戻そうとした。レーガン、パパブッシュ大統領、 チェイニー国防長官らが表舞台から攻撃した。
 しかし条約は履行され1999年末に、運河の主権はパナマに移った。
 2004年には、民主革命党から故オマール・トリホスの息子マルティン・トリホスが大統領に就任した。たたかいによって主権は取り戻される。日本でも早く、そうしたいものだ。

 パナマ運河条約