サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

日本メディア-3つの問題-日隅氏

 「国民が本当の主権者になるための5つの方法」-(日隅一雄著)の続き。
 日隅さんは、日本のメディアについて3つ、大きな問題を指摘している。(写真は麦。記事は関係ありません)
 その① 政府が直接、放送免許を与えていること
 他の先進国では、政府から独立している「独立行政委員会」を設置し、そこに放送行政を任せている。放送局が政府や予算の権限を握る国会議員らの圧力を受けないように。そうなっていないのは、日本とロシアぐらいらしい。わたし、これ知らなかった。
 これが元で、政治家のNHKへの介入はしょっちゅうだ。
 その② 全国紙とテレビのキー局が系列化していることクロスオーナーシップの問題。
 ほとんどの先進国では系列化は禁止らしい。相互批判ができず馴れ合い密接な関係になりやすい。例えば新聞は、特殊指定として小売の販売店が新聞代を自由に競争して決められない。また放送局は、支払っている電波使用料は、携帯電話会社よりも圧倒的にお安いらしい。お互いの利益のために相互批判はしない。主権者は多様な情報・意見に接することが難しくなる。
 その③ 広告代理店の問題。特に巨大な電通の影響力問題。
 外国では、同じ業種の競合する複数の会社から、広告代理店業務を受けることはないそうです。
 もともと新聞の広告部門の窓口が独立して広告代理店になったからだそうです。広告主のクレームはメディアが気にする事ですが、広告を一手に引き受けている広告代理店がモノを言えば、相当な影響でしょう。
 記者クラブなどの問題もある。どうらやら大手メディアが権力や財界よりの立場にたつのは、制度上の問題も大きく横たわっているようだ。メディアはその既得権益を守るために、政治とも協力・癒着の関係にある。
 日隅さんは他にも、メディアの編集の独立が守る仕組みがない事、市民メディアの育成政策がないなども指摘しています。
 メディアの中でジャーナリストたろうとして、頑張っていいる人たちと主権者が共同し、権力に立ち向かう事が必要になっている。メディアに携わる人たちによるメディアリテラシーの教育も大事だろう。