サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

立野ダム公聴会−ダム賛成ゼロ

  今日は、立野ダムの建設をすすめる国交省公聴会があり、わたしも意見発表してきました。
 国交省が、いろいろな治水案を検討した結果、ダム案+河川改修が、費用も期間も有利だとの報告書を出して、意見を募りました。
 18人が発言し、なんと全員がダムに反対の意見でした。(写真は山部さん)
 5分間の発言、私は8番目でした。話た内容は2つ。
 ひとつは、「説明責任が足りない」と批判しました。川辺川ダム問題の教訓を無視していると…。
 川辺川では、国、県、市町村が無理やりダムを作ろうとしたけど、水害体験者など住民が、ダムにストップをかけました。
 そして住民討論集会で、治水の代替案を示して、世論も広がり、結果ダムによらない治水をすすめることになりました。ダムありきのやり方を住民が止めた事になります。
 今回、7月の水害の被災住民に対して、市や県の説明会があちこちでありました。国交省も参加して。
 私も参加しましたが、ダムを造るなどの説明は一切なしでした。なので参加者も、ダムへの質問はありませんでした。
 ところが9月11日に、流域の市町村でつくるダムの検討委員会があって、そこで国交省は、ダムが一番いいと説明。幸山市長などがダム案に賛成して、推進の立場を明らかにしました。
 しかしその場では、今日の公聴会の日程はわざと知らせず、後日HPに発表し、新聞に載りました。洪水対策のためにダムが必要と言いながら、洪水被害者にダム建設の事を知らせず、ダム推進の既成事実をつくろうとしています。
 で、「ダムありき、住民無視ではないか」を強く主張しました。
 2つめに、穴あきダムの危険性についての意見を言いました。(写真は、午後の水害被害者の話を聞く会)

 立野ダムは、穴あきダムです。今回の豪雨でも、大きな流木があり巨石が流れた事から、穴が(3つ)詰まる可能性を指摘しました。
 穴が詰まると小雨でも水は溜まっていきます。満水になった頃に今回のような豪雨になれば、ダムの上から溢れ出し、洪水の調節は果たせなくなります。ダムをあてにした治水では、被害がでる可能性があります。
 更に、満水でどんどん溢れるダム湖に、山腹崩壊が起きたり、土砂が流れ込むなどすれば、津波のように水が一気に溢れて下流熊本市は大災害になる可能性があります。
 阿蘇の外輪山のあちこちのガケ崩れを見て、ありうる事だと思いました。
しかも活断層が走っており、ここにダムをつくる事は、更に危険だと…。そして「ダムありき」でなく、検証をすすめ、住民合意で治水をすすめるよう主張しました。