サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球温暖化バッシング

 自然に安らぎを求め昨日は、自転車で西原村の「白糸の滝」まで行って、汗だく、ゼエゼエの体を冷やしながら、 「地球温暖化バッシング」(R・S・ブラッドレー)を読み、今日は、旧泉村の山合いの涼しいところで、残りを読みました。
 おもしろかった。気候学者なのに、小説なみの表現、迫力でした。
 クライメートゲート事件ホッケースティック論争を聞いた方もあると思います。
 何を信じるかは、その人しだいです。私はこの本に書いてある事を、今は信用しています。
 アメリカ下院のエネルギー商業委員会から、R・ブラッドリー(著者)に突然文書が届き、民間や行政府を問わず、受けたすべての資金援助のリストやコンピューターのプログラムソースコードなどの提出を一方的に求められた。
 樹木の年輪や氷床コアやサンゴ、湖沼の体積物の分析で、過去1000年の間で1990年代が一番気温が高いと、マイク・マンやR・ブラッドレーらの研究結果が発表され、その後IPCC第3次報告の一部でグラフが掲載された。
 そのグラフが20世紀から急激に気温が上がっているため「ホッケーにスティック」とメディアに表現された。
 これが人為的温暖化の懐疑派から盛んに攻撃された。「ウソ環」著者の武田邦彦氏や広瀬隆氏らも同様の攻撃をしている。書店ではベストセラーを記録して、無視できない市民権を得ている。
 この本を読むとアメリカでは特に、科学者への攻撃も激しいらしく、エネルギー絡みの業界の圧力が強く、米国が温暖化ガス排出規制に、極めて消極的になっている背景が理解できる。世界政治に圧倒的な影響力を持つアメリカ社会のこの態度に、人類の未来に暗雲がたれこんでいる、思いだ。

(写真:文と関係ありませんが、高い正面は矢山岳、その向こうは不知火海宇土半島、その奥は雲仙。更に、そのずっとずっと先には?… 北極海
 ただ、学界では、ほぼ決着済みの議論が、巷では相変わらず大きな影響を与えている。特に脱原発の立場の人たちによるものは、原発推進が温暖化防止を理由にしてきた事への機械的反発と私には思えて、残念でならない。
 北極を見れば、地球規模で進んでいる事態は明らかだ。「自然現象だ」とも、主張されるだろう。しかし、人類が毎年、>何百億トンも温室効果ガスを排出しているのは事実で、自然現象ではない。
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 jAXAは、16日の海氷面積を記録していない。今日はわからない。