サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ミミズの話 ①

 誕生日か何かの時に、娘がくれた本「ミミズの話」(エイミィ・スチュワート著)。読んでは中断して、また読み、途中なのですが、忘れんうちに紹介しときます。
 ぬるぬるした、あのミミズですから、ウチの家族含め、人間さまから、たいへん気持ちわるがられ、嫌われています。
 しかし、嫌われ者こそ、時として、貴重な役割を果たしていることが多い。 エッ「日本共産党」…?? ん…△×○☁。
 著者は、「はじめに」の部分で、りんごの木の図解を引き合いに、「樹高はせいぜい2メートル程度だが、根はなんと4メートル近くも地下に伸びており、その広がりは樹幹の広がりをはるかに超えている」「根こそが樹木の本体ではないかと思えてきて、」と、目に見えない地下の世界を想像し、その重要性を記している。

 この季節は青々と若葉が茂り、樹木にとって生命活動を謳歌しているように見える。しかしおそらく、先に地下の方に春がやってきたと思う。虫たちや微生物たちが動き始め、植物も新たに根を伸ばし、養分を吸い取り、活発な動きをして、新芽や若葉を支えているのだろう。
 130年ほど前に「肥沃土の形成について」と題するミミズの役割について論文を書いた人がいたらしい。
 チャールズ・ダーウィンその人。ご存知のとおり、ダーウィンと言えば進化論で有名な「種の起源」を書いた人。ガラパゴスなど世界周航から帰り、めずらしいものを見てきたはずのダーウィンが、その年に書いた論文がこれだそうだ。
 航海と執筆でくたびれたんでしょう、体を壊しておじの家で静養。肥えた牧草地を見て、おじから話を聞き興味を引かれてこの論文を書いたらしい。
 ダーウィンは、1エーカー(約0.4㌶)あたり5万匹のミミズがいて、1年間に18トンのフンを出していると推計したようだ。「ミミズのもっとも重要な働きは、粗い岩石の粒子を細かく砕いて、植物残残渣と混ぜ合わせ、それに消化管からの分泌物を加える…」書いている。
 気持ち悪がられ、釣のエサぐらいにしかならなかった、暗闇の中のミミズに光をあてた。
 たしかに、1年で5万匹が、うごめき穴ができ、その後に残された肥沃な土18トン。これが100年、100万年、1億年となれば、どれほど膨大な量か。地球の表層はそうやってでき、植物が生い茂りそれを食む動物をやしない、循環して共生してきた。
 その循環から人類だけが、取り返しのつかないほど、はみ出しつつ、、