サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

福島原発でいま起きている本当のこと

 「福島原発でいま起きている本当のこと」淺川凌著(宝島社)を先日、読みました。淺川さんは、元電機メーカーの原子力部門の技術者で福島第2原発柏崎刈羽原発の建設、各地の原発のメンテナンスに携わってきた人です。
 この本で初めて知った事は、原子炉が緊急事態で自動停止する時、制御棒は全部は挿入されないとの話。淺川さんの体験では、制御棒の駆動装置がデリケートで5%ほどは入らずに、運転員の操作で全部入れるようだ。 ストーブの耐震消化みたいに「カッタン」で火が消えるわけではないらしい。にわかには信じられないが当事者が証言しているので間違いないでしょう。
 一番の問題は、労働者の被爆の問題。運転中も点検の時もやがて寿命が来て廃炉にする時もそれに携わる労働者が被爆しながら働くと言うこと。いま現在も福島第一原発では、収束の見通しもたたない中で被爆しながら働いている。
 死亡事故も時々あるらしいが死因は、いつも「心筋梗塞」となるらしい。また、ひどい被爆の事故が報告されなかったり、線量の管理がいい加減だったり労働者は泣き寝入り状態らしい。