サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

水俣と福島-『熊日』連載はグッド

 先日から、熊日でたいへん良い連載がはじまりました。さすが水俣病問題をかかえる熊本県の地元紙「熊日」です。
 「国策の影」-「巨大企業 地域を支配」の見出しもふるっています。
 水俣病は、企業チッソの犯罪を国家が権力を使ってかばい、被害を大きく拡大させた歴史だ。今でも被害を少なくみせるため地域や年齢で線引きをし、分社化で犯罪会社をなくしてしまおうという法律まで押し通した。
 住民の健康や安全、命を犠牲にして、企業の利益を優先させるのが国策。水俣病は、今でも苦しんでいる人が多いし、賠償を受けられず亡くなった人も少なくない。
 今回、東電の福島原発事故でも、国策として、同じ事がやられようとしている。放射能公害。「公害」と言う言葉はまやかしで、「おおやけ」害でもなんでもない。原因と責任がはっきりしている特定企業の毒物の垂れ流し犯罪だ。
 記事は、原田教授の「公害のあるところに差別があるのではない。差別のあるところに公害は起きる」との言葉を紹介している。本来なら他の火発のように東京湾に作るべきところを遠い福島に作る差別。もし、東京湾埋立地で今回のような事故が起きたらどうなっただろう。放射能毒物の垂れ流しで、都民も政治家、官僚、財界も東京を捨てることになったはず。
 とてつもない被害を与えた企業は倒産すべきで、これを免罪すれば、人命にかかわる企業犯罪はなくならない。また繰り返す。