サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「100,000万年後の安心」−オンカロの伝言?伝説?


 映画-「100,000万年後の安心」を観てきました。フィンランドは、自国の4基の原発放射性廃棄物の最終処分場として、自国の地下300メートルの岩盤に埋めようとしています。それがオンカロ(地名)プロジェクト。そのドキュメンタリーです。
 6万年後は氷河期がおとづれ人類はこの地にはいなくなるとか、未来の人がどうこの死の灰と向き合うことになるのか、10万年先までの人類を想像、予測して、今を対応しようとする。日本の東電や政府と違い、監督の質問にまじめに考えて答えようとする姿勢だけはさすがフィンランド
 未来の人に、毒物を大量に作って残すことは犯罪だ。わずか数十年の一世代のために10万年、100万年にもわたる人々に危害を加える可能性のある毒物を残せる感覚は、相手が顔も知らぬ他人と思えるからだろう。自分の子どもや孫がふたをあけ、毒物に触れるかも知れないと思うならそんな事はできない。
 しかし、もう遅い。人類は25万トンもの放射性廃棄物を、自然界にはなかった毒物をつくってしまった。どうすることもできない。作ちゃった以上、フィンランドのやり方は異常じゃないかも知れない。つくっちゃんた以上、最善の方法を考えてのことのようだ。
 同時に、すぐにでもやるべき事は、できるだけ早く死の灰・毒物をこれ以上つくらないこと。世界中の原発を急いで安全に止めることだ。日本は、アメリカと組んでモンゴルに死の灰を埋めようとしている。自分の国で生み出したゴミは、自分で処理すべきだ。カネで他人に押し付けるべきでない。
 映画のあと行われたトークも面白かった。
 どうぞ映画を観て下さい。熊本市電気館。⇒サイト予告編ありhttp://www.uplink.co.jp/100000/