サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

 水俣病の長いたたかいの歴史は、国民を騙し脅し愚弄する国家の本質を

 
 長い水俣病のたたかい、裁判の歴史を見ると、加害者国・チッソが、被害を少なく見せ、被害者を切り捨ててきた歴史だったと言える。最高裁判決が出てもなかなか従わない加害者国、水俣病の判定も被害地域も年代も加害者の国が判断するとうい一般にはありえない事がつづく。早期解決は言うまでもない。しかし同時に、全面的で最終解決にふさわしく恒久的な救済策(弁償策)を制度化しなければ、被害の巨大さからみて解決はありえないと思う。
 先日、天草で仁比参院議員、蓮池、浜崎天草市議、宮下上天草市議らといっしょに水俣病患者さんとの懇談会があった。「体の具合が悪くて苦しんできたが、自分が水俣病とは知らなかったし、思わなかった」「直らないのであちこちの病院にかかったが、年のせい、精神的なもの、など言われてきた」「検診のチラシを見て健康診断を受けたら水俣病だったと診断された」と口々に言う患者さんたち…。外見では、ひどく悪そうには見えないが手足がジンジンしびれ、頭が痛いそうだ。そういえば顔には、だるそうな表情が表れている。
 倉岳、下浦(旧本渡)新和、河浦などは、同じ不知火海の沿岸部。水銀を含んだプランクトンは潮で流れるし魚も行き来する。漁師も水俣沖でもとれば御所浦近くでも魚をとって毎日食べた。聞けば、ネコが泡を吹いて死んだりした。よたよたして浮いてきた魚は自分たちが食べ、古くなった魚は豚に食べさせた。豚は死んだ。状況からすると、水俣病の患者さんがあと何万人いいるかわからない。国が自らの責任で沿岸住民の健康調査(共通診断書)を行い、被害者全員を弁済すべきだし、恒久的な制度をつくるまでたたかうべきだ。でなければ、潜在的な被害者の苦しみはつづきたたかいはつづくことになり。そこまで徹底してやらないと他の事も含め国民を侮蔑する国家犯罪はなくならない。社会的には大きな損失だ。

  水俣病不知火患者会HP↓
http://www15.ocn.ne.jp/~mjcp.jp/